株で勝つための知恵袋

ファンダメンタル分析で学ぶ!株式投資の基本と実践

2024年中に必ず専業投資家になる、決算シーズンには株のことしか考えていないしろけんです!

今後の株価上昇銘柄を選定する上で、最も注目すべきなのは「企業の業績」でしょう。

そして企業業績を把握する上でファンダメンタル分析は必須と言えます。

ということで、今回はファンダメンタル分析について解説します。

ァンダメンタル分析入門 – 「成功への第一歩」

まずは、ファンダメンタル分析について知りたい方のために「ファンダメンタルとは」について説明します。

ファンダメンタル分析とは、企業や金融市場の真の価値を理解するための方法です。

主に株式投資において用いられ、企業の財務諸表や経済指標、業界の動向などを分析し、その企業の株式が適正価格であるかを評価します。

ファンダメンタル分析の主な要素は次の通りです。

ファンダメンタル分析の主な要素

1.財務諸表の分析:企業の利益、収益負債、資産などを精査し、その健全性を評価します。

2.業績指標の分析:売上高成長率、利益率、配当利回りなどの業績指標を分析します。

3.業界および経済環境の分析:企業が属する業界の現状と将来性、全体的な経済状況を理解します。

4.経営陣の評価:経営陣の質や企業文化、戦略の実効性なども重要な要因となります。

以上のように、ファンダメンタル分析はどちらかというとデイトレードなどの短期投資よりも長期投資戦略において重要視されることが多いです。

企業が本質的に健全であるにも関わらず、市場価格がその真の価値を反映していない場合は絶好の投資チャンス、いわば買い時となります。

逆に、過大評価されている場合は投資を避ける判断材料となります。

つまり、ファンダメンタル分析を行うことにより、市場の短期的な感情や流行に左右されず、企業の基本的価値に基づいた投資判断ができるようになるのです。

財務諸表の読み方 – 「収益の秘密を解き明かす」

ファンダメンタルの基礎知識を手に入れたところで、実際に投資を行う場合には企業における真の価値を判断する必要があります。

それでは、何を見れば良いのでしょうか。

結論から言ってしまうと、「会社四季報」を見れば問題ありません。

会社四季報には過去の業績はもちろん、未来の業績予測や株価チャート、PERやPBRといった株価指標など、個人投資家の皆さんが知りたい情報はほぼ網羅されています。

私はいつも四季報はオンラインではなく原本派なので、東洋経済さんからお借りした見本をお見せします。

出典:東洋経済オンライン 四季報徹底活用術

このように、個人投資家が財務状況を把握する上でこれほど便利なものはないでしょう。

ちなみに、私も四半期ごとに四季報さんにお世話になっています。

キー指標の解説 – 「PER、PBR、ROE、ROAとは」

続いて、株式投資を始める際に基本的な指標は理解しておきましょう。

株式投資の世界でよく使われる4つの指標「PER、PBR、ROE、ROA」について、分かりやすく解説します。

PER(株価収益率)

PERは「Price Earnings Ratio」の略で、株価を1株あたりの利益(EPS)で割ったものです。この数値が低いほど、株価は利益に対して安いと言えます。例えば、PERが10なら、その企業の利益で株価を10年で回収できるという意味です。

PBR(株価純資産倍率)

PBRは「Price Book-value Ratio」の略で、株価を1株あたりの純資産(BPS)で割ったものです。PBRが1未満なら、その企業の株価は純資産価値以下で取引されているということになります。低いPBRは割安感の指標になります。

ROE(自己資本利益率)

ROEは「Return On Equity」の略で、純利益を自己資本で割ったものです。企業が自己資本をどれだけ効率的に利用して利益を上げているかを示します。高いROEは、効率的な経営をしている証拠です。

ROA(総資産利益率)

ROAは「Return On Assets」の略で、純利益を総資産で割ったものです。企業が資産をどれだけ効率的に使って利益を上げているかを示します。ROAは企業の資産運用効率を測る指標として重要です。

上記指標の中でも、PBRについては東京証券取引所(東証)の介入により非常に話題になりましたね。

東証がPBR1倍割れの是正に動いているのは一つの理由だけではありませんが、主に以下のような理由があげられます。

PBR1倍割れの意味

株価の低評価: PBRが1未満である場合、投資家はその企業の純資産価値を株価が下回るほど低く評価していると解釈されます。これは、市場がその企業の将来性や収益性に懐疑的であることを示唆しています。

財務上の問題の可能性: また、PBRが低いということは、その企業が財務上の問題を抱えている可能性があります。これには過剰な負債、低い収益性、または経営上の問題が含まれる可能性があります。

東証の動機

市場の信頼性の維持: 東証は、市場全体の健全性と信頼性を維持する責任があります。PBR1倍割れの企業が多いと、市場全体の品質に対する投資家の信頼が損なわれる可能性があります。

経営の改善促進: このような企業に対して改善を求めることで、東証は経営の効率化、財務状況の改善、収益性の向上などを促しています。これにより、企業価値の向上と市場全体の健全性が図られているのです。

業界分析の重要性 – 「市場を読み解く力」

業界分析は、特定の市場セグメントやその業界全体の健全性、成長性、競争環境を評価する上で重要なプロセスとなります。

投資家が業界の状態、将来の見通し、そしてそれが個々の企業に与える影響を理解するために必要不可欠な要素となり、株価は過去の結果ではなく将来の業績を織り込んで動くことを前提とすると、その重要性をご理解いただけるのではないでしょうか。

業界別分析など、銘柄選びをする際はマネックス証券の銘柄スカウターがおすすめです。

銘柄のスクリーニング機能や決算スケジュールなど、非常に情報が充実しています。※ログインが必要

マネックス証券 銘柄スカウターはこちら

リスク管理の戦略 – 「安全な投資のための秘訣」

個人投資家が大きく資産を伸ばすためには、長く相場で生き残る必要があります。

しかしながら、個人投資家のうち7割〜9割ほどは負けているのが現実でしょう。

つまり、長く相場で生き残るためには勝つことばかりではなく、いかにして負けないかを考えなければなりません。

そこで、「安全な投資」を行うために、「安全な投資先」の見極め方について考えてみましょう。

特に資金が少ない時期は1件の倒産で一発退場もあり得ます。

資金を動かす前に必ずチェックしましょう。

①自己資本比率が低い

自己資本比率とは、総資産のうち自己資本の占める割合を表すものです。自己資本比率が高いほど安全性が高いと言えます。一般的に50%以上が好ましく、20%以下であれば高いリスクを抱えていると言えます。

②現金同等物に比べて有利子負債が多い

有利子負債とは、借入金や社債など利子を払わなければならない負債のことです。しかしながら、少し極端な言い方になりますが多額の有利子負債があったとしても、現金同等物を潤沢に保有していれば倒産リスクは低いと言えます。

③営業キャッシュ・フローがマイナス

営業キャッシュ・フローがマイナスとは、つまり損益計算書で見た場合に営業赤字に陥っている状態になります。当然ながら、業種や企業によっては景気変動の影響を大きく受けるため、常にプラスにすることは難しいですが、2期、3期と連続でマイナスとなっている企業への投資は、初心者のうちは手を出さない方が無難でしょう。

その他にも、ROEとROAの併用で「レバレッジ経営」を見極める方法もあります。

前項で解説した通り、ROEとは自己資本利益率、ROAとは純資産利益率です。

つまり、無借金経営をしている任天堂(7974)のような企業はROEとROAの差があまり無く、反対に借入金を大量に借り入れ、レバレッジをかけている企業ほどROEとROAの差が大きくなるわけです。

こうしたさまざまな指標を読み取り、安全な投資先を見つけながらリスク管理を行いましょう。

将来の見通しと投資戦略 – 「長期的視点での成功への道」

ここまでファンダメンタル分析について解説をしてきました。

長期的な成長株を発掘するには、ファンダメンタル分析は必須であると言えます。

一方で、実際に株式市場で日々戦っていると、ファンダメンタルだけでは勝てない。もしくは勝ちづらいことが分かります。

理由は、株価にはトレンドが存在するからです。

たとえ、好業績の銘柄が低く放置されていて飛びついたとしても、直後に株価が上昇するとは限りません。まだまだ下がった後に上昇する可能性もあります。

さらに言えば、業績だけではない他の要因により株価の下落を招いている可能性だって大いにあり得ます。

以上を踏まえて、ファンダメンタル分析を重要視しつつも、四季報をチェックし、ニュースにも目を通しながら、テクニカル分析移動平均線RSIMACDなど)の指標を組み合わせて銘柄選定を行いましょう。